目指せ!デキるビジネスパーソン~マグロ船から学んだ全てのこと~
【第4回】船長の命令に皆が従うのは、恐怖政治をしているからか?!

船長の命令に皆が従うのは、恐怖政治をしているからか?!

波の高さが3mにも達する、雨が降る天気の悪い日の出来事です。
この日、船は大きく色んな方向に揺れ動くなか、船長はひとりの若い船員に命令をします。

 

「オウ、この電球、あとで替えちょってくれ」

「え~、オレがやるんか?!わかったエエど。あとでな」

 

船長が取り出した電球は大きく、バレーボールの玉くらいの大きさがありました。
この電球はどこに付けるものかと言いますと、船首部分から、約6メートルの高さにある長いポールの途中にあり、操業中の夜間、甲板を照らす非常にまぶしいライトなのです。

 

台風遭遇

 

足下は濡れて滑りやすく、また不規則に大きく激しく船は揺れているので、ポールから落ちる可能性は充分にあり、とても危険な作業になることは、素人の私でも簡単にわかることでした。しかし、若い船員は、すぐに作業に取りかかります。その様子を見ていた私は、「自分だったら、そこまで上司の命令に、従えるだろうか?」と考えずにはいられず、船長に対し次のようなことをたずねてみました。

 

「船長はみんなからすごく尊敬をされているようですが、それはやっぱり船長自身が、なんでも仕事をうまくこなせるからですか?」

 

「おいどーは体が太ぇけぇ、素早く動くんは得意じゃねぇのぉ」

 

私は「船長」と呼ばれる人は、“体力”・“技能”・“判断力”など、すべてにおいて一般船員を圧倒しているから周りからの信頼を集めていると予想していたのですが、それは完全に外れてしまいました。

 

「自分がデキ過ぎると、普通の人やらの気持ちやらがわからねぇんじゃねぇか。それでつい、『何で、こんなこともできよらんのか、このバカ!』ちゅーて怒鳴るけぇ、みんな嫌々働くようになる」と、言うのです。

 

しかしそうなると、私のなかでは“2つの疑問”が生じました。ひとつは、「能力が低い船長に、みんなが尊敬の念を持つのだろうか?」ということ。ふたつ目は、「そもそも能力の低い人が船長になれるのだろうか?」という疑問です。それらに対しては、次のように話してくれました。

 

「船長になるためには、デキるようになることは大事じゃ。無能じゃ困るけぇのぉ。でもの、デキるようになること以上に、大事なことがあるんど」

 

「それって何ですか?」

 

「うまくできる子がいたら、『うめぇのお』と、素直に褒めたり、認めたりしてやることど」

 

「それはナゼですか?」

 

「いっくら、船長に技能があってもの、船員から好かれちょらんと、言うこと聞かんけぇ。船長にとっての大事な能力やらは、“みんなを負かすほど巧くなりよること”じゃのーて、“好かれること”だと思うど」

 

人間は誰しも自分の存在を認めてもらいたいものです。企業研修のとき、「みなさんは、職場の同僚や上司から、褒めてもらったり、働きを認めてもらうことはよくありますか?」と質問をすると、約9割は、「そのようなことはほとんどないですが、文句ならよく言われている」と回答があります。

これはつまり、「自分を認めてほしい」という“需要”は大きく、“供給”が追いついていない状態なのです。

「人はどんな人の言うことは聞くのか?」。突き詰めて考えれば、おそらく、自分の能力をちゃんと認めてくれて、大事に扱ってくれる人ではないでしょうか。

それを踏まえますと、上司が「アイツなんて、まだまだだ!」と、部下に張り合うことで得なことはありません。

むしろ、スジのいい部下がいたら、積極的に「お前、すごいな!」と負けてあげて、「この上司は私の得意な能力を認めてくれている。この人に、もっと認めてもらえるように頑張ろう!」とやる気を出させたり、信頼関係を強化するほうが、双方にとって働きやすい職場になるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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