冨倉由樹央【第2回】自らの考えを伝える「発信力」の獲得方法とは – 本物のグローバル人材とは何か

冨倉 由樹央 本門のグルーバル人材とは何か

冨倉 由樹央

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2015年02月23日

グローバル社会で活躍するためには、スペシャリティを磨き、ダイバーシティに適応することが求められるとのこと。冨倉氏はそれに加え、自分の考えを伝える「発信力」も必要だと訴える。その理由とは。

斬新な切り口で異彩を放っている雑誌『クーリエ・ジャポン』。その2代目編集長として活動しているのが、ニューヨークの出版社に1年間勤務していた経験も持つ冨倉由樹央氏だ。グローバル社会をリアルに体験した冨倉氏に、世界を相手に戦うには、またそうした人材を育成するには何が必要なのかを聞いた。

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(本記事は、2014年7月1日発行のノビテクマガジンに掲載された記事を再構成いたしました。
記事中の年齢、肩書きなどは2014年取材時のものです。)

自らの考えを伝える「発信力」の獲得方法とは

グローバル社会で活躍するためには、スペシャリティを磨き、ダイバーシティに適応することが求められるとのこと。冨倉氏はそれに加え、自分の考えを伝える「発信力」も必要だと訴える。日本人には、自分を伝えることが下手だと思っているビジネスパーソンも多いかもしれないが、そうした思い込みは禁物だ。

自身も入社当時は書籍を担当していたため、「社交の場が苦手で、話下手な自分は、“そっち側”の人間だと思い込んでいた」という。ところが、アメリカから帰国後『クーリエ・ジャポン』の創刊に携わることになった。

「書籍から雑誌に行けと言われた時はかなりショックでした。目の前がまっくら。でも、癪だったのでがむしゃらに頑張ると、意外に向いていると感じるようになりました。何事も一生懸命やってみないとわかりませんよね。ですから自分の思いを伝えることが上手でないと思い込まずに、自発的に行動することを意識して、とにかくトライしてみることだと思います」

そんな、自ら動くというマインドを持った上で、発信力を発揮する「必要性」が感じられる環境に身をおくことも効果的だ。冨倉氏もニューヨーク時代、「発信力の必要性を痛感した」と振り返る。出版という同じ業界であれば何とかなるだろうと思っていたが、そうではなかったのだ。

「自分を伝える力がそこまで重要だとは思っていませんでした。でも異国の地で、自分の企画を通すためには発信力が不可欠だと感じたんです」

誰かに言われたわけでもなく、自ら希望して出向したアメリカの大手出版社。しかし、英語一つとってみてもアメリカ人に敵うところではない。「自分は何のために来たのだろうか?」自問自答する日々だったという。試行錯誤の末に冨倉氏が見つけた一筋の光が「自分は日本のコンテンツに詳しい」という強みだった。

そこで日本の小説や漫画をアメリカ人に紹介するために、どうすれば刺さるかを四六時中考えるようになったという。「日本のこの小説はアメリカにおける〇〇のような存在です」と、来る日も来る日もプレゼンを行っていくうちに、「だったらその作品の版権を買ってみよう」、そんな言葉をアメリカの編集者から聞けるようになった。自らを引っ込み思案だと語る冨倉氏だが、その時の経験から発信力の必要性を身に染みて感じているからこそ、今でも積極的な行動を常に心がけているのだという。

また、発信力というスキルのなかには、プレゼン力も含まれる。アメリカ人のエリートは、大切なプレゼンの前には一日中練習をすることもあるという。そこで教育担当者や部下をもつ上司が、メンバーのプレゼン力を鍛えるためには何が大切かを聞いてみた。

「とにかく実践させ、フィードバックを繰り返すことですね。日本人はシャイなので、上司の前でプレゼンの練習をするのは気が進まないという人も多いかもしれません。でも話し方は自分が思うものと、他人が感じるものとでは大きく異なります。ですから人前でプレゼンをし、フィードバックをもらうことに慣れさせる必要があるでしょう。どうしても人前でのプレゼンに抵抗があるというのなら、初めは『家庭で奥さんにプレゼンしてみる』という宿題を出してあげてもいいですね。

それから、フィードバックを行う際には、やはり欠点を指摘するよりも『こうしたらもっと良くなる』という肯定的なアドバイスが大切だと思います。そうして、部下の優れた部分を更に引き出してください」

冨倉氏も部下から受けた企画のプレゼンをフィードバックする時には、「自分が編集長になったつもりで読者のハートを動かしてやろうと思ってつくった企画でなければ一生通らない。その企画の一番のストロングポイントをもう一度探ってみよう」といったようにフィードバックしているという。

グローバル人材の必要性を発信せよ

企業でグローバル人材を育成するためには、何に気を付けたらいいのだろうか。とにもかくにもグローバル人材の必要性を社内で共有することが大切だと、冨倉氏は説く。

「もし、ある企業でグローバル人材が不足していたとしたら、教育担当者はその必要性を痛切に感じているはずです。そこで今までと違う教育をするためには、その危機感と必要性を全社で共有することが大切になります。それができてはじめて、グローバル人材教育の出発点に立つことができる。つまり教育担当者にも、発信力が大いに求められているというわけです」

全社でグローバル人材の必要性が認識できれば、それに向けた協力も得やすくなるだろう。最後に、読者へ向けてメッセージをお願いした。

「企業には若い人の力が欠かせません。なぜなら、若い人は未来だからです。ならば教育とは、未来をつくり出していくこと。大変な業務も多いと思いますが、教育にはそんな崇高な使命があることを常に意識しながら頑張っていただきたいですね」

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冨倉由樹央 – 本物のグローバル人材とは何か(了)

(本記事は、2014年7月1日発行のノビテクマガジンに掲載された記事を再構成いたしました。
記事中の年齢、肩書きなどは2014年取材時のものです。)

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