田村勇人【第一回】弁護士がすすめるビジネスパーソンが観るべき映画~人間関係を映画で学ぶ~

映画「羅生門」から読み解く、複数の嘘から真実を見抜く方法

多くの一般民事・刑事・医療過誤・企業法務等、幅広い分野における事案を解決している弁護士田村勇人が、法律だけでなく人間への洞察を活かして事件を解決してきた経験から、新たな視点で名作の映画をとおして、人間関係を解説する。

今回のテーマは、世界の黒澤明の代表作「羅生門」を題材に真実を読み取ることの難しさ、そしてその理由などをお伝えしていきます。

羅生門デジタル完全版DVD

『羅生門』
価格 ¥2,800+税
発売元・販売元 株式会社KADOKAWA

(1)映画 “羅生門”とは

黒澤明監督の映画「羅生門」をご存知でしょうか。
芥川龍之介の「藪の中」をモチーフにした映画ですが、ここには人間の発言から真実を読み取ることの難しさ、そしてその理由がわかりやすく示されているのでオススメの映画です。

簡単にあらすじを説明すると、
京都羅生門に集まったそま ) 売り・旅法師・下人が見聞きしたある山の中で起きた事件が映画上で展開されます。しかし、事件の登場人物(夫、妻、盗賊)の証言が全て食い違い、真相はわからない。それだけでなく最初から事件を見ていたそま ) 売りの証言すら信用できない。一体真実はどこにあるのか。
というあらすじです。

(2)人は悪意なく嘘をつく そして悪意のない嘘は見抜きにくい

私は弁護士という仕事柄、多くの人の話を聞きますが、人間は「全員」が「無自覚に」、「嘘をつく」と確信しています。(ここでの「嘘」とは客観的真実と異なると定義します。)

しかし、嘘をつくのは人間の本質が「悪」だからではありません。人間の本質が「弱い」から嘘をつくのです。また、嘘をつこうと思ってつく嘘と、嘘をつこうとは思わずに結局つく嘘とは後者の方が見抜きにくいです。

(3)人間の認識の曖昧さに対する許容、寛容な心の必要性

(2)のことを理解しないと、①人が話す言葉の後ろに存在する真実は見つけられません。また、相手の発言が事実と異なった時に、②「嘘をつくのはひどい。」、「悪い人間だからだ」と無駄に軋轢を生じさせることになります。さらに、組織においても、事実を共有しなければ、組織が一体となって効率的に動くことはできません。よって、社会人のコミュニケーション能力の前提として、「他人が言葉で表現している事実は、事実とは異なる可能性が常にある」ということを認識しなければなりません。

映画においても
「本当のことが言えないのが人間さ」
「人間って奴は自分自身にさえ白状しねえことがたくさんある」
「人間は弱いからこそ嘘をつく おのれさえ偽る」
「人間は自分に都合の悪いことは忘れて、自分に都合の良い嘘を信じる。その方が楽だから」
と言っているとおりです。

この辺りの人間の認知の錯誤については、最近科学的な研究もされており、有名な「ヒラリー夫人がボスニアで銃火をかいくぐったという嘘」や、「犯人と被害者から名指しされた人物がDNA検査で全く別人だとされる」事象についても、決して悪意からではなく、人間が誤りやすい認知バイアスとして評価もされています。

それでは、真実を見抜く方法とはなんなのでしょう?

次回をおたのしみに。

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