永野宏樹【第2回】優しいリーダーシップ!? – 「気づき」を「実践」へ 研修講師の独り言 

永野宏樹 「気づき」を「実践」へ 研修講師の独り言

優しいリーダーシップ!?

今回は「リーダーシップ」について感じることを書かせてもらいます。 リーダーについて、老子は以下のようなことを述べています。

第十七章 (君主はおるだけ) 太上、下知有之。其次、親之譽之。其次、畏之。其次、侮之。信不足焉。悠兮其貴言。功成事遂、百姓皆謂我自然。

【現代語訳】 最上の政治は下々が君主がおることを知っているだけの政治です。その次は下々が親愛の気持ちを抱いて、よい君主だとほめる政治、その次は下々が君主を恐れる政治、最もだめなのは下々が(腹の中で)君主を侮っている政治です。日頃から(口先で威張るばかりで)信用するに足りないから、だから下々から信じてもらえないのです。ゆったりとかまえて〈悠兮〉下々に自分の功績の宣伝をすることも忘れるような政治をすれば、成果はあがり、何ごとにつけてうまくやり遂げられますが、人々〈百姓〉は皆自分たちの力で自然にそうなったのだと思うものです。

ビギナーズ・クラシックス中国の古典『老子・荘子』 野村茂夫 著/角川学芸出版 刊

「○○○リーダーシップ」の「○○○」に形容詞を入れるとしたらどんな言葉が思い浮かぶだろうか?

「強い」「たくましい」「厳しい」…恐らく、こんな言葉が思い浮かぶのではないでしょうか。
「リーダー」という言葉に対しても、同じようなイメージがあるように思います。

強くたくましいリーダーがリーダーシップを発揮して、組織を成功へと導いていく。そんなものを無意識のうちに理想のイメージとしているような気がします。勿論、こうしたリーダー像に異を唱えるつもりはないですし、ある意味、理想的なものだとも思います。

ただ、これは『混乱期』や『危機的状況』において求められているリーダーではないでしょうか。瞬時に決断を下し、行動に移していかなければ組織の存続すら危ういような時には、強いリーダーシップが求められます。ある面、独断専行に近いような、しかし、皆がそれに従っていけるようなリーダーシップが必要な状況はあると思います。

状況が変われば求められるリーダーシップも変わる

しかし、ひとたび危機的状況を脱した後は、こうしたワンマンとも言えるカリスマ的なリーダーシップの不都合な面も見えてきます。いろいろなことがあるでしょうが、一番懸念されるのはメンバーがリーダーに依存してしまい、リーダーなしでは何も動かなくなってしまうことではないかと思っています。

目の前の危機的状況に対しては機能していたリーダーシップが、必ずしもうまくいかなくなってしまうことは現実にもあることです。危機からの脱出といった短期的な課題に対しては強いリーダーシップが求められる一方、中長期的な課題を解決していかなければいけないような局面においては違ったリーダーシップも求められているように思います。

短期的な課題と、その後に求められるもの

短期的な課題に対しては「強く引っ張る」リーダーシップが求められているのに対し、その状況を脱した後や平時において求められているのは「優しく引き出す」リーダーシップではないかと考えています。

一人のスーパーマンが組織を導くのではなく、組織のメンバー全員の能力を引き出すことにより組織全体を活性化させるようなリーダーとしてのあり方。これもあると思います。

今、自分の組織に求められているのは、「“強い”リーダーシップ」「“優しい”リーダーシップ」どちらのリーダーシップなのでしょうか?

「気づき」を「実践」へ 研修講師の独り言(了)

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